猫ちゃんのトイレ掃除をしていたときにふと気づくと便に血が混じってしまっていた、なんてことはありませんでしょうか。
では血便が出てしまう猫ちゃんにとってどのようなキャットフードを与えていけば良いのかについてみていきましょう。
キャットフード教授
血便の症状に!キャットフードの選び方!3つのポイント!
血便が起きてしまっている場合、単純に肛門が傷ついてしまっている場合や病気の可能性を考えてしまいがちですが、キャットフードによって血便が起きてしまうこともあります。
では、血便が起こらないようにするためのキャットフードの選び方はどのようなポイントを抑えれば良いのでしょうか。
- バランスの取れた食物繊維配合量
- アレルギー性の低い成分で作られている
- 栄養をしっかりと補給できる高タンパク質
血便が出てしまう原因は多岐に渡りますが、しっかりとした安全性の高いキャットフードを選ぶことによって予防することも可能です。
病気や肛門裂傷の場合を除きますが、なぜこのポイントが血便の症状に必要であるのかについて細かくみていきましょう。
1. バランスの取れた食物繊維配合量
猫ちゃんのキャットフード内には含まれる食物繊維というのは不溶性食物繊維の含有率が多いです。
食物繊維は水溶性と不溶性の2種類に分かれており、水溶性はゲル状になることによって便を軟らかくして滑りを良くし、便の排出を促します。
一方不溶性の食物繊維は周りの水分を取り込んで膨張し、腸のぜん動運動を促進させて便の排出をサポートするのが特徴です。
食物繊維によって便秘解消には効果的ですが、あまり不溶性の食物繊維を多く摂りすぎてしまうと腸内の水分が不足してしまいかえって便秘になってしまうことを覚えておかなくてはいけません。
そのため、繊維質が1.5%~3%とバランスの取れたキャットフードを選ぶことをおすすめします。
また、中には腸内環境を改善するオリゴ糖や乳酸菌、ビフィズス菌といった成分を含有しているものもありますので比べるときに注目してみてください。
不溶性の食物繊維を摂取すると便が硬さを増し、ニオイも少なくなるので掃除の際のストレスが軽減されますが、だからといって不溶性の食物繊維だけ取ればいというわけではないのです。
飼い主ばかりの利点が先行しすぎないように、しっかりと猫ちゃんの健康を考えるようにしましょう。
2. アレルギー性の低い成分で作られている
食べ物によってアレルギーを起こしている場合、小腸や大腸内で出血してしまうことによって便に血が混ざってしまっている可能性があります。
キャットフードによるアレルギーの多くは「穀物類(グレイン)」によるものと「人工添加物」によって起こるので気をつけてなくてはなりません。
穀物類は小麦、大豆、とうもろこしなどの成分のことを指しており、これらは市販のキャットフード内に割と含有されていることが多いです。
しかし、猫ちゃんにとって穀物類は消化が難しくアレルギーになりやすい成分であるため、なるべく穀物類含有のキャットフードは避けた方が良いでしょう。
また人工添加物が含有しているキャットフードにも注意が必要で、猫ちゃんにとって何のメリットもない人工添加物によって猫ちゃんの身体に悪影響を与えてしまい血便を起こしてしまっている可能性もゼロではないのです。
成分表示欄をよく見ないで購入している人は、もしかすると人間が口にする食べ物には絶対含有されることのない危険な人工添加物が含まれていることもありますので特に気をつけておきましょう。
これらの人工添加物は猫ちゃんにとってアレルギーとなるだけでなく発がんや変異疾患リスクを高めてしまうことになるので血便だけでなく猫ちゃんの健康を考えると選ぶべきではありません。
猫ちゃんの血便を改善するのであれば穀物類不使用(グレインフリー)と無添加のキャットフードがおすすめです。
3. 栄養をしっかりと補給できる高タンパク質
血便が出てしまう猫ちゃんにとって免疫力を高める、あるいは損傷している部位を回復させるためには栄養をしっかりと補給することが何よりも大切です。
猫ちゃんはほぼ肉食動物に属しているため、動物性タンパク質が豊富に含有しているキャットフードを選ぶと良いでしょう。
動物性タンパク質がどれぐらい含有していればいいのかというと大体30%以上が理想的です。
また、成分表示記載欄に動物性タンパク質となる成分が「どのような部位・状態」であるのかを明記しているキャットフードが信頼できます。
- フレッシュチキン
- 骨なしチキン生肉
- フレッシュサーモン
- ディハイドレートサーモン
- 生ニシン
以上のようなタンパク質であれば問題ないのですが、注意すべきは低品質の動物性タンパク質を使用したキャットフードの存在です。
安いキャットフードの特徴として、使用している動物性タンパク質が恐ろしく低品質であるという点があります。
そのタンパク質というのは「肉・魚が死んでいる・死にかけている・異常がある・病気になっている」部位を使用して混ぜ合わせて作られた4Dミートと呼ばれるものです。
この4Dミートは人間が口にできない部位や品質のものを平気で含有していますので、猫ちゃんの安全・健康を考えるのであれば決しておすすめできません。
高品質のタンパク質を知る以上に低品質のタンパク質を知り、選ばないように覚えておきましょう。
【安全なものだけ】血便で苦しんでる猫向け!キャットフードの比較一覧!
血便で苦しんでいる猫ちゃんにとって、キャットフードに含まれている成分によって起こっているということを覚えておかなくてはなりません。
今回の3つのポイントを基にしてキャットフードを選ぶ場合、市販されているキャットフードから見つけるのは種類が多いため至難の業です。
そこで今回、当サイトで調査した安全性の高いキャットフードが10種類ありますので、このキャットフードたちがポイントに沿って該当するのかどうかを比較していきたいと思います。
食物繊維含有率 | アレルゲンカット | タンパク質含有率 | |
カナガン | 1.5% | グレインフリー・無添加 | 37% (チキン) |
モグニャン | 3.0% | グレインフリー・無添加 | 30% (白身魚) |
ファインペッツ | 2.3% | 無添加 | 32% (アヒル&ニシン) |
シンプリー | 1.5% | グレインフリー・無添加 | 37% (サーモン) |
ジャガー | 3.0% | グレインフリー・無添加 | 40% (チキン) |
オリジン | 3.0% | グレインフリー・無添加 | 42% (チキン) |
アーテミス『オソピュア』 | 3.0% | グレインフリー・無添加 | 40% (サーモン) |
アーテミス『フレッシュミックス』 | 3.0% | 無添加 | 30% (チキン) |
アカナ | 3.0% | グレインフリー・無添加 | 37% (チキン) |
ナウフレッシュ | 2.5% | グレインフリー・無添加 | 31% (ターキー) |
比較をしてみるとほとんどのものがキャットフードによって起こる血便に対して予防に期待ができることがわかると思います。
また、比較の中ではわかりにくいかもしれませんが、食物繊維が1.5%でもオリゴ糖を配合しているキャットフードが多いので、結果的に不溶性食物繊維を少なくしながら肛門への負担を和らげて血便予防ができるという猫ちゃんのことを考えて作られているものもあります。
もし、血便に苦しんでいる猫ちゃんに合ったキャットフードを選びたい場合は、この中から考えてみると良いでしょう。
血便で苦しんでる猫向け!キャットフードおすすめランキング!
血便で苦しんでいる猫ちゃんに向けて安全性の高いキャットフード10種類の中から比較してみると良いということは先ほど言いましたが、10種類でも種類が多いという人もいるかと思います。
結局どれを選んでいいかわからないという人のために、ランキング形式にしてより血便に苦しむ猫ちゃんに合ったキャットフードを3つピックアップして紹介していきましょう。
カナガン
- 食物繊維とオリゴ糖を配合
- グレインフリー
- 人工添加物不使用
- イギリス産の平飼チキンをたっぷり使用
- 香り・味ともに猫ちゃんの好みで食いつきが良い
また、不溶性食物繊維による肛門の負担を軽減し、1.5%の繊維質とオリゴ糖を配合し腸内環境改善にも期待できるキャットフードとなっています。
モグニャン
- 食物繊維とオリゴ糖配合
- グレインフリー
- 人工添加物不使用
- 白身魚をメインとした猫ちゃん好みのタンパク質
- 消化吸収が良くシニア猫ちゃんにもおすすめ
また、高品質な白身魚をメインにしていますので消化吸収が良く、体調不良の猫ちゃんや消化機能が弱っているシニア猫ちゃんにうってつけと言えます。
シンプリー
- バランスの取れた食物繊維配合
- グレインフリー
- 人工添加物不使用
- 新鮮なサーモンをメインに使用
- 消化が良く全ライフステージ対応
また、サーモンにはオメガ3脂肪酸を配合していますので、猫ちゃんの毛並み・毛艶改善に効果的なので特に長毛種の猫ちゃんにはおすすめのキャットフードと言えます。
猫ちゃんが血便!でも元気の場合どうすればいい?
猫ちゃんの中には便に血が混じっているにも関わらず元気に動き回っている子もいるため、動物病院へ行くかどうか判断に迷ってしまうこともあるでしょう。
血便というのは病気の隠れたサインである一方で、一時的に便に血が混じってしまっているという可能性もあるのです。
猫ちゃんは我慢強い生き物なので血便であるにも関わらず表情に出さないため、非常にわかりにくいかもしれません。
しかし、1日だけ血便で次の日にはすっかり治っている場合は様子を見るのが一番です。
何日も連続して便に血が混じっている、あるいは食欲不振や嘔吐などの併発症状が出ている場合は早期動物病院へ連れて行きましょう。
キャットフード教授
血便が出たときに考えられる病気は?
今回紹介したキャットフードは、猫ちゃんが食べるフードによって血便が起こってしまっている場合に限っていますので、病気によって血便が起こっている場合には効果は期待できないということを覚えておかなくてはなりません。
特に生命の危機に関わる病気が起こっているサインであることもあるので、動物病院で検査をしてもらうということも視野にいれておきましょう。
では、血便が出たときに考えられる病気はどのようなものがあるのでしょうか。
- 大腸炎
- 胃腸炎
- 猫パルボウイルス感染症
- トキソプラズマ症
- 鉤虫(こうちゅう)症
- 肛門裂傷
血便が起こる多くの原因は胃や腸のどこかで出血が起こっている場合です。
また、パルボウイルスを始めトキソプラズマ・鉤虫といった寄生虫によって出血が起こり血便となることもあります。
また、キャットフードに関わることであれば、肛門に傷ができてしまい血が混じってしまう肛門裂傷も考えることができるでしょう。
肛門裂傷以外ではキャットフードによる予防というのは難しいため、様子を見て動物病院へつれていくようにしてください。