子猫を飼い始めた方やシニア猫ちゃんを飼っている方は、ペットショップや病院からキャットフードをふやかして与えてくださいと言われることが多いです。
そのときはふやかし方を聞いたつもりでいても、自宅に帰ってふやかそうとすると忘れてしまっているなんてことも少なくありませんよね。
そこで今回はキャットフードの正しいふやかし方と注意点についてみていきたいと思います。
キャットフード教授
これを覚えれば完璧!キャットフードのふやかし方の正しい順序!
今回メインに紹介したいのはキャットフードの正しいふやかし方なので、一番始めに解説していきます。
簡単にまとめた流れは以下の通りです。
- お皿にキャットフードを適量(1食分)入れる
- ぬるま湯をキャットフードが浸るぐらい入れる
- 10分ほど放置して指でほぐれるか確認
- 念の為熱くないかを確認して与える
正しいふやかし方というのはあまり難しいことはなく、以上の順序の通りにふやかせば問題なく猫ちゃんに与えることができるでしょう。
ふやかすときはドライタイプのキャットフードをふやかすことになりますが、ドライタイプのキャットフードはふやかして食べるために作られてはいませんので、あまり長い時間ふやかした状態でいると品質や風味が劣化してしまうので1食分ごとにふやかすようにしましょう。
また、ぬるま湯でふやかすと書いていますが水でふやかしても特に問題はありません。
しかし、ふやけるまでに時間がかかってしまいますので、できるだけぬるま湯でふやかした方が時間短縮につながります。
10分程度でキャットフードは十分ふやけますが、消化機能が低下し顎の力が弱くなっているシニア猫ちゃんの場合はもう少し時間を置いてあげるのも良いでしょう。
キャットフードをふやかしてあげたいがどうしても忙しくて時間がないというときには、あらかじめキャットフードを砕いておくのがおすすめです。
先に砕いておくことでぬるま湯に入れたときに10分もせずにふやけますので活用してみてください。
キャットフードをふやかす際の5つの注意点!
キャットフードをふやかすための正しい順序は理解してもらえたかと思います。
基本的には上記で紹介したふやかし方を覚えていれば問題なく猫ちゃんにふやかしたキャットフードを与えることができますが、注意点を把握することで栄養面・安全面においてさらに配慮することができるでしょう。
今回ふやかす際に注意するポイントは5つです。
- ふやかす際はお湯を使用してはいけない
- 牛乳やスープでふやかさない
- 鮮度・品質が劣化してしまうので大量にふやかさない
- ふやかした際の水は捨てない
- 健康な猫ちゃんにはふやかす必要はない
この注意点を知らなければ意外にもやってしまっているなんて人もいますので、しっかりとおさらいの意味を込めて見直していくようにしましょう。
では、それぞれの細かい部分について紹介していきます。
1. ふやかす際はお湯を使用してはいけない
ふやかすときには水よりもぬるま湯がおすすめだということを説明したのを覚えているでしょうか。
水よりもぬるま湯が良いということであれば、ぬるま湯よりもお湯の方がもっと早くふやけるのではないか、と考えた人もいるかもしれません。
しかし、お湯でふやかすことをおすすめしない点は2つあります。
まず1点目は猫ちゃんが熱いものを得意としていないという部分です。
猫ちゃんの舌は神経が集中しているということもあり、かなり熱さには敏感で熱湯でふやかしてそのまま与えることを考えるとかなりの時間をおかなくてはいけないことになります。
また熱を冷まそうとして水を入れてしまうと水分量も多くなりふやけすぎてしまうと色々手間なので、最初からぬるま湯で入れておくほうが良いでしょう。
2点目は栄養の問題です。
実はこの2点目の方が重要で、キャットフードに含まれている栄養素がお湯でふやかすことによって破壊されてしまう可能性があります。
というのもキャットフードに含まれているビタミンBなどの栄養素は水溶性なので熱に弱く変性してしまうのです。
特にビタミンB1は猫ちゃんにとって必須の栄養素で、栄養効率が悪くなってしまうのはもったいないといえます。
栄養価を考えると水溶性の栄養素が必要以上に破壊されすぎないようぬるま湯が良いということですね。
2. 牛乳やスープでふやかさない
ドライタイプのキャットフードに慣れてもらうために、あるいはカロリーが少し気になってしまうためにふやかす際に水ではなく牛乳やスープを使っている人をたまに見かけます。
しかし、子猫ちゃん用のミルクではない限り、牛乳はおすすめできませんしカロリーもしっかりとしたキャットフードを選んでいれば気にする必要はありません。
牛乳に含まれているラクターゼは猫ちゃんによっては分解できる酵素が少ない子もいますので、かえってお腹を壊してしまいます。
そのため、もしミルク離れのためにふやかしたキャットフードに少量のミルクを入れるのであれば、必ず子猫用のミルクを使用するようにしましょう。
また、基本的にはぬるま湯でふやかすようにしてください。
キャットフード教授
3. 鮮度・品質が劣化してしまうので大量にふやかさない
面倒を感じてしまうとついつい大量にキャットフードをふやかしてしまいがちです。
面倒だという気持ちもわかりますが、大量にふやかしてしまうことによって余ったキャットフードの鮮度・品質は低下してしまいます。
猫ちゃんはグルメな一面も併せ持っていますので、いくら子猫だといっても美味しそうな香り、見た目、味がしなければ食いついてくれません。
個体差によっても変わってきますが、猫ちゃんは「香り・味・食感」を特に重要視している傾向にあるため、あまりに大量にふやかしてそのまま放置することの無いようにしましょう。
ふやかす場合は必ず猫ちゃんが食べる1食分のキャットフード量をふやかして、残してしまったのであればそのまま使うのではなく必ず新しいものを用意するようにしてください。
4. ふやかした際の水は捨てない
キャットフードをふやかした際にすこし水が多いような気がしてついつい捨ててしまっていた、なんて方はいませんでしょうか。
実はその水にはキャットフードから漏れ出した栄養成分が含まれている可能性があるため、捨てるのはもったいないのです。
先ほどもいったようにキャットフード内には水溶性の栄養素も多量に含まれており、ふやかしている段階で水分に流出しています。
そのため、しっかりとキャットフードの栄養素を摂取してもらうため、あるいは水分補給の観点からみてもふやかした際の水は捨てないでそのまま与える方が良いでしょう。
5. 健康な猫ちゃんにはふやかす必要はない
キャットフードをふやかして与える必要があるのは離乳食を始めようとする子猫ちゃんと消化機能が低下しているシニア猫ちゃんです。
そのため、健康な成猫ちゃんには基本的にふやかしたキャットフードを与える必要はありません。
例外の場合もありますが後述しますのでそちらを参考にしてみてください。
なぜ成猫ちゃんにふやかしたキャットフードを与える必要がないかというと、まず1つ目に噛む力が弱くなってしまうということです。
ドライタイプのキャットフードはある程度の硬さを持っており、その際に噛む力を養うことができます。
しかし、いつもふやかしているものを与えてしまうと噛まずに餌を食べることができるため脳にとっても良くありません。
2つ目は歯周病リスクを高めてしまうという点です。
柔らかい食べ物というのは歯に付着しやすく、そこから歯垢となって歯周病に発展してしまいやすくなります。
その都度歯磨きをして汚れを取るのであればいいですが、やはり噛む力が衰えてしまうということを考えると、成猫ちゃんにはそのままの硬さのキャットフードを与えるほうが良いでしょう。
キャットフードをふやかす際のFAQ
ここまでキャットフードのふやかし方に関する順序や注意点を紹介してきましたが、それ以外にも細かな疑問点というのは存在することでしょう。
そこで、キャットフードをふやかすといったくくりの中で質問が多かったものをFAQとして解説していきたいと思います。
- 子猫がふやかしている餌から普通の餌に切り替えるタイミングは?
- ドライタイプのフードをふやかすのではなくウェットタイプではダメ?
- 成猫でもキャットフードをふやかして与える必要がある?
キャットフードのふやかし方一つにしても愛する猫ちゃんのために色々調べてしまうのが良い飼い主さんである証拠です。
しっかりと疑問を解消して猫ちゃんが喜ぶ環境をつくってあげましょう。
1.子猫がふやかしている餌から普通の餌に切り替えるタイミングは?
子猫を育てている方にとってはどのぐらいの期間ふやかしたキャットフードを与えれば良いのか切り替えるタイミングがわからないという人も多いでしょう。
一般的に生後100日(約3ヶ月)になるまでは柔らかい状態のキャットフードを与えたほうが良いと言われています。
中には生後2ヶ月でふやかさずにドライタイプのキャットフードをもぐもぐ食べる子もいますが、消化機能がまだ未成熟な面を考慮すると、やはり3ヶ月たった頃から普通の硬さに慣れさせるのが無難でしょう。
2.ドライタイプのフードをふやかすのではなくウェットタイプではダメ?
今回ドライタイプのキャットフードをふやかして与えることを前提に話をさせていただきましたが、キャットフードにはウェットタイプのキャットフードも存在します。
ウェットタイプのキャットフードであれば最初から柔らかく水分も保持されているので楽で良いのではないかと思ってしまうでしょう。
しかし、ウェットタイプのキャットフードは「栄養補完食」や「一般食」と呼ばれ、栄養がそこまで豊富に含まれているわけではありません。
一方、ドライタイプのキャットフードは「総合栄養食」と呼ばれ、猫ちゃんが必要な栄養素がたっぷりと含有されているものがほとんどです。
どちらを与え続けるほうが子猫ちゃんが健康的に育ってくれるかを考えると、断然ドライタイプのキャットフードのほうが良いということはこの説明で理解してもらえるのではないでしょうか。
ウェットタイプのキャットフードは食感が生肉に近いため、割と猫ちゃんが好んで食いついてくれます。
食いつきが悪い、あるいは体調不良の際にはドライタイプのキャットフードにウェットタイプのキャットフードを混ぜて与えることで食べてくれるということもありますので、ドライタイプもウェットタイプもうまく使い分けるようにしましょう。
3.成猫でもキャットフードをふやかして与える必要がある?
キャットフードをふやかして与えるのは子猫ちゃんとシニア猫ちゃんで、基本的には成猫に与える必要がないことを先ほど説明しました。
では、成猫にはふやかしたキャットフードを与える機会はまったくないのかというと実はそうではありません。
成猫にふやかしたキャットフードを与えるタイミングは、成猫の体調が優れないとき、あるいは病気などで食欲不振になっているときです。
食欲が優れず体調不良のときというのは餌を思ったように食べてくれず、栄養不足によって体調が治りにくくなってしまうことが考えられます。
そこで、猫ちゃんでも食べやすく消化しやすいようにふやかしたキャットフードを与えることで体力回復をはかることができるでしょう。
そのため、キャットフードをふやかして与えるのは子猫やシニア猫だけということではなく、成猫でも与えるタイミングがあることを覚えておいてください。
栄養と安全面に優れたキャットフードをふやかそう!
キャットフードを与える意味は、栄養をしっかりと補給してもらうためなので、与えるキャットフードが栄養豊富で安全面に優れているのであればあるほどおすすめです。
しかし、市販されているキャットフードには粗悪なものが多く、中にはヒトの食べ物には添加できない人工添加物が含有されていることもあります。
当サイトではキャットフードに関して品質の調査を独自でおこなっており、現在88種類のキャットフードの中で安全性基準ランクをつけています。
その中でも栄養面・安全面において信頼ができるキャットフードがあるので最後に紹介していきましょう。
カナガンは栄養・安全面ともに高品質!
カナガンのメインタンパク質はイギリスで平飼いされた高品質チキンで、タンパク含有率が37%と猫ちゃんの必須な栄養源がたっぷりと配合されているのが特徴です。
また、猫ちゃんの消化の妨げとなる穀類は一切不使用、もちろん人工添加物も配合されていません。
タンパク質以外にも野菜やハーブを配合してビタミン・ミネラルがバランスよく摂れるため、どのキャットフードをふやかせばいいのか悩んでいるのであれば一度試してみるのも良いでしょう。
キャットフード教授