キャットフードは人間の食べものと違い実に多くの人工添加物が含有されているため、安全性を考えたキャットフード選びをしなくてはいけません。
では、今回は具体的に含有されている可能性の高い危険な添加物・成分を詳しく紹介していきたいと思います。
キャットフード教授
キャットフードの中に含まれる危険な人工添加物一覧!
どの人工添加物が最も危険であるのか名前を見ただけではわからないことがほとんどです。
そこで、まずはキャットフードに含まれることの多い人工添加物と危険度を表した表を参考にしてみましょう。
危険度 | 詳細 | |
ビートパルプ | 大半が薬剤処理で生成されている為に薬剤が体内に残る、消化不良で便秘を引き起こす可能性あり | |
没食子酸プロピル | 発がん性・肝臓の損傷・DNAの損傷後々影響を及ぼす可能性、人間でも200g程度で致死量となる | |
エトキシキン | アレルギー性皮膚炎、目の炎症、肝臓、腎臓、生殖器の障害、胎児の奇形や発がん性の可能性あり | |
BHA | ブチルヒドロキシアニソールのこと。発がん性、アレルギー性の皮膚炎を引き起こす可能性あり | |
BHT | ジブチルヒドロキシトルエンのことで、酸化防止剤。動物実験で脱毛などが報告されている他、発がん性が疑われている。 | |
亜硝酸ナトリウム | 発がん性、多量に摂取すると頭痛、吐き気、下痢、チアノーゼ、意識障害などの中毒症状の可能性あり | |
プロピレングコール | 発がん性や染色体、脳、赤血球の異常、腎障害、肝障害の可能性あり | |
ソルビン酸カリウム | 細胞の遺伝子を突然変異させたり、染色体異常を引き起こす可能性あり。亜硝酸塩と同時に摂取してしまうと化学反応を起こし強力な発がん性物質が生成 | |
グリシリジンアンモニエート | 肝臓や腎臓に異常の可能性あり。人間の食品への使用は禁止されている。 | |
セルロース | セルロースは不溶性食物繊維。繊維質を過剰に摂取することで腸を傷つける便秘になる可能性あり | |
塩 | 心臓や腎臓に負担をかけ、高血圧などのリスクを高める可能性あり | |
赤色2号 | 発がん性物質で海外では原則利用禁止 | |
赤色3号 | 赤血球の減少、甲状腺腫瘍が発生する可能性あり | |
赤色40号 | 腎臓にある糸球体と言うところの細胞に異常を起こす可能性あり | |
赤色104号 | 発ガン性、遺伝子損傷性、変異原性、染色体異常の可能性あり、海外では原則利用禁止 | |
赤色105号 | 発ガン性、遺伝子損傷性、変異原性、染色体異常の可能性あり、海外では原則利用禁止 | |
黄色4号 | 喘息やじんましんなどのアレルギー症状などの可能性あり | |
黄色5号 | じんましんを引き起こす可能性あり | |
黄色6号 | 発がん性のリスク、ぜんそくやアレルギーの可能性あり | |
青色1号 | 発がん物質 | |
青色2号 | 免疫の異常や染色体異常、発がん性物質の可能性あり | |
青色3号 | 発がん性物質の可能性あり | |
青色102号 | 発がん性の物質の可能性あり |
これらの人工添加物は実際にキャットフードに含まれていることがあり、成分表示欄を見てみると確認することができます。
また、危険度が3以下がないことに気づくと思いますが、それだけ人工添加物は危険で未知数なものが多いということです。
ただし、キャットフードの審査にはヒトの食品ほど人工添加物の厳しい審査基準がないため含有されていても販売されてしまいます。
キャットフードには明確な人工添加物の含有規定がない!
なぜキャットフードに含まれる人工添加物がこんな危険なものが含まれているにも関わらず平気で販売されているのかという点ですが、これは人工添加物の基準審査が曖昧であるからということがあります。
特に日本国内のキャットフードに含まれる添加物に関する基準はヒトが口にするものよりも遥かにゆるく身体に悪影響を与えてしまうものでも含むことができるのが現状です。
そのため、しっかりと飼い主が把握して人工添加物が含有されていない安全なキャットフードを購入する目を養う必要があります。
キャットフード教授
人工添加物別成分解析!どれだけ危険な成分であるか知ろう!
では、具体的にキャットフードに含まれている人工添加物がどのような成分であるのかという細かい部分についてそれぞれ紹介していきましょう。
ビートパルプ
ビートパルプは砂糖の原料となる甜菜(てんさい)の繊維質部分を乾燥させて粉末状にして固めたものを指しています。
食物繊維と甘みを持つことからキャットフード内に含まれることが多いですが、実は甜菜から砂糖の甘味成分を抽出する方法が硫酸系の薬剤を使用している可能性があるから危険なのです。
ヒトが口にするビートパルプというのは薬剤を用いたとしても必ず洗浄するためビートパルプ内に薬剤の残留はほぼありません。
しかし、キャットフードには人工添加物の基準が無いため薬剤が残留していても洗浄せずにそのまま含有させることができてしまいます。
ビートパルプがどのような方法で抽出されているのか不明瞭ですし、残留している薬剤の記載もする必要がないため安全性に信頼ができないということなのです。
没食子酸プロピル
没食子酸プロピルは油脂の酸化防止剤として用いられる人工添加物で、キャットフードを長く保存するために添加されています。
しかし、この没食子酸プロピルは発がん性のある物質で、腎臓や肝臓にも多大なる負担がかかるため安全性を考えると決して良いものとはいえません。
人間でも200g摂取すると致死量だとされており非常に危険な人工添加物なので、猫ちゃんにとっても良くないことは明らかです。
エトキシキン
強力な防腐力を持つ人工添加物の一つであるエトキシキンは、非常に安価なので飼料に用いられることもありますし、除草剤や駆除剤として使用されることが多いです。
人間が口にする食べ物にはこのエトキシキンを使用することは一切禁じられていますが、キャットフードの原料に使用した場合は成分表示に記載する義務がないため使用されているかわからないのが現状です。
このエトキシキンは皮膚炎や目の炎症といったアレルギー症状を引き起こし、発がん性も認められているので摂取は避けたい人工添加物の一つといえるでしょう。
BHA
ブチルヒドロキシアニソールの略称がBHAで、こちらもキャットフードの酸化を防ぐ酸化防止剤の一つとして添加されることが多いです。
このBHAはアレルギー症状を引き起こす、発がん性がある物質なのでキャットフード内に含まれていることは好ましくありません。
BHT
ジブチルヒドロキシトルエンの略称がBHTですが、こちらもBHAと同様に酸化防止剤として用いられています。
ただし、味の風味が損ねないような作用もこのBHTにはあるため、猫ちゃんの食いつきが落ちないように役立っているというメリットもあるのです。
しかし、体内に蓄積することでアレルギーを引き起こす、発がん性が疑われているという部分では安全性には信用はできないため、できる限り含有されていることは避けておきたい人工添加物といえます。
亜硝酸ナトリウム
保存料としてだけでなく発色剤の作用も併せ持っているのが亜硝酸ナトリウムの特徴です。
食中毒で知られるボツリヌス菌や大腸菌O157といった細菌の繁殖を抑えることに役立ってくれますが、デメリットが多いため含有されているキャットフードを選ぶのは避けましょう。
特に肉や魚に含まれているアミンと呼ばれる成分に化学反応を起こしてしまい発がんリスクを高めてしまいます。
肉や魚は猫ちゃんの栄養源となる成分なので、肉や魚を取り除いたものを与えるということはできません。
それ以外にも頭痛、吐き気、下痢、チアノーゼ、意識障害などの中毒症状を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
プロピレングコール
保湿と殺菌をして防腐力を高める保存料として用いられるプロピレングリコールは、現在では法律によりキャットフードへの添加が禁止されています。
ただし、ヒトが口にする食べ物に微量に含まれており、それを猫ちゃんに与えてしまった場合、赤血球異常を起こし貧血になってしまう発がんや肝臓・腎臓に障害を与えてしまう危険性があります。
ソルビン酸カリウム
ソルビン酸カリウムは保存料の一種で、食品添加物として有名なものの一つです。
特に亜硝酸塩と一緒に摂取することによって発がん性物質を発生させてしまい、単体での摂取も遺伝子異常を起こすために注意が必要となります。
キャットフードにも亜硝酸ナトリウムを使用する場合があるので2種類のキャットフードを与えている場合には内容成分には特に気をつけなくてはなりません。
グリシリジンアンモニエート
合成調味料として食品に甘みを与える成分のグリシリジンアンモニエートがあります。
このグリシリジンアンモニエートは現在では人間の食品には添加されることは禁止されているのですが、キャットフードに添加されていることがあるのです。
グリシリジンアンモニエートを与えるというマウスの実験では肝臓や腎臓に異常が見られたということなので、長期間猫ちゃんに与えることを考えるとあまり良いものではないと考えたほうが良さそうですね。
セルロース
不溶性食物繊維で知られ、主に植物から摂ることができるのがセルロースです。
食物繊維は摂取することで体内で有用的に働いてくれることは誰もがしっていますが、過剰摂取をしてしまうことで猫ちゃんの便秘や腸を傷つけてしまう可能性があります。
また、猫ちゃんは穀物類の消化を苦手としているため、セルロースを含む原料を多く使用しているキャットフードはあまりおすすめできません。
塩
塩は生物であればみな必須のミネラルですが、それぞれ許容摂取量があります。
特に猫ちゃんは腎臓に負担がかかりやすく、汗腺も発達していないため塩分をさほど必要としません。
塩分が多いキャットフードを摂りすぎてしまうと腎臓病リスクや高血圧になってしまうため気をつけたいところです。
赤色2・3 ・40・104・105号
今回紹介したこれらの赤色◯号はタール系色素として分類される合成着色料です。
これらは天然着色料ではないため、摂取しすぎることで発がん・アレルギー症状・甲状腺異常・変異疾患といった種々の病気を引き起こす可能性があります。
そもそも、猫ちゃんに見た目の色を気にするということはないため、キャットフードにおいて必要のない人工添加物といっても過言ではないでしょう。
黄色4・5・6号
黄色4・5・6号も赤色同様にタール系色素であり合成着色料です。
猫ちゃんに必要のない発色剤によってぜんそくやアレルギー、発がん性リスクを高めてしまうため安全面を考えるのであればしっかりと成分表示を確認することが大切でしょう。
青色1・2・3・102号
人間の食用にも使用されることがある青色1・2・102号ですが、これらも先ほどの赤色・黄色と同様にタール系色素に分類される合成着色料群です。
発がん物質として知られている、あるいは発がんの可能性があるためあまり摂取は好ましくありません。
無添加なキャットフードが猫ちゃんにも飼い主にも安全で安心!
人工添加物は摂取量を守れば健康に影響は無いということを多く目にしますが、長期的に体内に蓄積することによってどう影響するかという部分は不明なものが多いです。
猫ちゃんに与えるキャットフードにたくさん人工添加物が含有していたらと考えてしまうとやはり飼い主にとっては安心できるものではありませんよね。
人工添加物を使用することによってコストを抑えられて大量生産ができるので、市販されている安価なキャットフードの成分表示をみると、今回紹介した人工添加物がいくつも含有されているということも現実にあります。
しっかりと猫ちゃんに安心して安全なものを与えるのであれば、人工添加物を一切使用していない無添加のキャットフードを選ぶべきでしょう。
無添加のキャットフードも現在では数も多くなってきていますので、猫ちゃんのことを考えて安全で安心の高品質なキャットフードを与えてあげるようにしてください。